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瀬戸内寂聴のいう「優しさ」と「最高の生き方」

私自身の「優しさ論」とほぼ一致する言葉を見つけました。

それは意外にもあの寂聴さんの著作の中にありました。



☆☆☆


本当の優しさとは、相手を理解し、相手の心情を思いやる想像力を持つことです。


        瀬戸内寂聴「あきらめない人生」 より


☆☆☆


この想像力のない所に優しさは生まれないと思う。

細かく言えば、「想像できる能力」と「想像しようとする努力」と「その想像に従って何かしようとする行動力」の三者が相俟って、そこに優しさという花が咲くのだと思う。

いわゆる「愛」とどこが違うのかといえば、

1番目の「想像できる能力」が特に強調されたのが「優しさ」だと思う。


これは、極めて自然な心の動きであって、生育環境や人生経験によっていやが応にも相手に向かって流れ出ていってしまう何かである。


特に、自分がかつて経験した死にたくなるほど辛い状況に相手が陥っているようなときには、相手に対する優しさが心を支配する。



生、老、病、死、怨憎会苦、愛別離苦、求不得苦、五蘊盛苦。

これらを四苦八苦と言いますが、もちろん全部苦しいこと。


でもその「苦」を経験したということは、ある意味では非常に貴重な宝です。

その分、確実といっていいほど人に優しくなれる。

何がお金で買えないって、これだけはお金で買えません。


いちいち経験しなくたって優しさを持てる人ももちろんいる。

でも凡人にはなかなか難しい。


絶望的な状況にある人でも、決して自殺なんて考えないで生き抜いてほしい。

あなたにしか分かってあげられない人が世の中にきっといるでしょうから。

あなたの存在がどんなにその人を勇気付けることか!

あなたの存在がどんなにその人を安心させることか!



最後に、「あきらめない人生」からもう一箇所。

寂聴さんの人生観の一端が窺い知れます。


☆☆☆

生きるということは自分の中にある才能の可能性を引き出し、それを育て、極限まで成長させ大輪の花を咲かせるということだと私は長い間考えてきました。そして自分の才能の花が、自分以外の他人を喜ばせること、それが最高の生き方だと私は考えています。

☆☆☆


ご清聴ありがとうございました。



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