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介護大手コムスンが大ピンチ。新規事業者には追い風?

厚生労働省が、今後4年半、全国で新たな事業所の設置と現在ある事業所の更新を認めないことを決めたそうです。末尾の引用記事にも書かれていますが、2011年度には少なくとも今の五分の一にまで減ることになるそうです。

これは大手を除く同業他社にとっても、新規に介護事業を立ち上げようと思ってる人にとってもある種の追い風になりますね。

つい最近のニュースでも、大手のコムスン、ニチイ学館、ジャパンケアサービスの三社が東京都から介護報酬過大請求の件で改善勧告を受けて何億円か返還したと報じられていましたよね。

こういう不正を重ねていたからこそ大手になれたと言っては言い過ぎでしょうか。


実は私も近々介護事業所を立ち上げようと思っており、株式会社でも合同会社でもなく、またNPO法人でもない、LLP(有限責任事業組合)という組織をまずは作る予定です。法人ではありませんが法人に準じるものとして介護事業を許可してもらえそうです。

介護事業は経営が大変だとよく聞きますが、利用者や従業員への心配りを忘れずに真摯に業務を行っていくならば生き残っていけるものと思います。需要がなくなることだけはありませんからね。

他社との差別化、効率的な運営等の観点も必要ですが、やはりサービスを受ける利用者を第一に、そして現場で働くヘルパーさんを第二に考えることが大事。

コムスンの場合ですが、ある女性ヘルパーの証言によれば、「事務所は無人のことが多く、責任者に連絡をつけることもままならなかった」そうです。また、「無理なスケジュールを勝手に決められたり、訪問介護先への移動時間を十分取っていなかったり」という具合だったそうで、これでは利益優先の体質と言われても仕方がない。利用者からは「ヘルパーがしょっちゅう代わったり時間通り来てくれない」との苦情も多かったそうです。時間どおり来てくれないってのは酷いですね。私も知り合いのヘルパーさんからよく話を聞いたりしますが、ここまでずさんではない。

介護事業だけに限らないけど、やはりお客さんに喜んでもらうことを第一の目的にすることが結果的には事業拡大につながっていくんだと思います。

それにしてもグッドウィル・グループはもう終わったかな? エンドユーザーはともかく、従業員を軽く見てますからね、ここは。

何度かグッドウィルの派遣の仕事をしたことがあるけど、賃金安過ぎですわ。トレーナーまで買わされたし。

レイプ事件のペッパーランチもそうだけど、やみくもに事業拡大してる企業というのはどうも信用が出来ない。規模が大きくなればなるだけ従業員の管理・教育は大変になっていくわけだから、急拡大の企業は要注意なのである。ライブドアの場合も結果的には同じことが言えると思います。

では長くなりましたので、この辺で。



以下は「asahi.com」の記事です。

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「コムスン新事業所認めず 期間4年半、更新も 厚労省」
2007年06月06日15時22分 asahi.com

 訪問介護大手のコムスン(東京都港区)が介護報酬を不正請求した問題で、厚生労働省は6日、2011年12月までの間、同社の事業所の新規指定や更新を認めない方針を固めた。同日、指定権限をもつ全国の都道府県に通知した。

 厚労省の調べによると同社は、辞めたヘルパーを事業所の責任者として届けたり、他の事業所に常勤しているヘルパーの名義を使ったりするなど、事業所の取り消し処分に相当する「不正な手段による指定申請」が東京都や青森県、群馬県、兵庫県などの8事業所で確認された。しかし、同社はこの8事業所のすべてについて取り消し処分となる直前に、自ら事業所の廃止届を提出したため、処分ができなかった。このため、厚労省は同社は取り消し処分を受けた時と同等の処罰を受ける必要があると判断。06年4月施行の改正介護保険法に基づき、コムスンの事業所の新規指定や更新を今後約5年間認めないことを決めた。

 07年5月現在、コムスンの事業所は全国に2081カ所ある。新規事業所の開設ができない上に、今後、6年に1回の指定更新も認められないため、開設事業所は年々減少していく。08年度には1424、09年度は1059、10年度は720、11年度には現在の5分の1となる426カ所にまで減る見通しだ。厚労省は都道府県に対し、「利用者に対するサービス確保に万全を期するよう」にとも指示。今回の措置でただちに、コムスンのすべての事業所のサービス提供ができなくなるわけではなく、約5年の処分期間が終われば再び新規事業所の開設や更新ができるようになる。

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