甲状腺がんの手術で声を失うかもしれない母にKさんを会わせた件について。
明日、母が甲状腺がんの手術を受ける。
手術はもちろん、全身麻酔も初めての経験だそうだ。
昨日は執刀医から手術内容について詳細な説明があったのですが、今日になって甲状腺近辺(のどぼとけの下あたり)の腫れがやや大きくなったとのことで、甲状腺の左葉だけでなく右葉も摘出するかもしれないとのこと。
声質が森進一風になることは覚悟していたが、まともに声が出せなくなる可能性は少ないものと考えていたので、少々パニクッてしまった。
何故かというと、
半ば見放されながらも結婚を前提に辛抱強く付き合っていただいているKさんは、まだ我が母親と対面していないからだ。
まだ我が母の生の声を一度も聞いていないのだ。
電話で会話したことは数回あったと思うが、直接話したことがないのだ。
変わり果てるかもしれない我が母の声は、それはそれで慣れていってほしくも思うけど、私の妄想では、数十年経って彼女(Kさん)はきっとこう言う。
「できれば、お母さんの元の声も聞いてみたかったな…。」
彼女(Kさん)に話すと、そんな風には思わないと言われてしまったが、我が母が拒否しないのであればお見舞いに行ってもいいとのこと。
私のわがままなのかもしれないけど、半ば強引に私は事を進めた。
県立がんセンターに電話して、私に連絡してもらうように頼む。
→ 彼女(Kさん)と会ってくれないかと母に話す。
→ なかなかの快諾を得てその旨を彼女(Kさん)に話し、彼女の了解を得る。
→ 車で彼女を迎えに行き、花を買うと言い張る彼女を乗せて長崎屋へ。
→ がんセンターに到着し母の病室を訪れるも、手術前日は絶食と言っていた母が夕食をパクついていた姿にやや混乱しつつ、とにかく夕食を終えるのを彼女と待つ。
→ 談話室の長椅子で、左に彼女(Kさん)、右に母というシチュエーションにめまいを感じながらも、Kさんと母の対面が実現。
→ 頭が真っ白になっていたところ、我が父と我が弟が出現し、10分ほどの対談がとりあえず終了。
→ 彼女を家に送る途上、今後の二人のことについて話をしようということになり、普段あまり行かないCOCO'SにGO。
→ 貧しくとも一緒に暮らしたいという彼女の主張に対して、収入が不安定だと言い張っていた私が、少し考えを改める。経済的に苦しい思いをさせたくなかた私ですが、無収入の月があっても構わないという彼女の言葉が私を変えた。
→ 彼女を家まで送り、無理だと思いつつも、バイバイのキスはダメかと私が迫る。
→ 少し沈黙があった後、顔をコチラに向けてくれたので、迷わずチュウ。
もうダメかと思っていた彼女にキスができて、嬉しかった。
頑張らねば。
頑張りますとも。
末筆ながら、
吉田明先生…、
母をよろしくお願いいたします。
できるだけ声を残してあげたいという、先生の思いは十分に伝わりました。
すべてお任せいたしますので、何卒よろしくお願いいたします…。